語られない闇を語る

司法試験、大学受験、労働問題、社会問題などを中心に、あまり語られていない・語りつくされていない闇について語っていこうと思います。苦難と失敗から得た知見を曝け出していく予定です。

仕事を辞めたら毎日が日曜日でなく、毎日が月曜日になった

 現在の日本では、非正規雇用が増え賃金すらろくにもらえない人が増えており、正社員でも国際競争の激化でゆとりがなく疲弊している人が増えています。

 

 今の働き方に不満を持っている人は実に多く、「仕事を辞めたい」、「社会人は辛い」という人は凄く多いでしょうし、「ニートはいいよな」、「専業主婦になりたい」という人も凄く多いです(特に専業主婦希望の割合はかなり増加している。)。

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 しかし、実際に仕事を辞めたらハッピーになれるかというと決してそうではありません。

 石油王の息子であれば、ニートでも毎日ハッピーで毎日が日曜日かもしれませんが、普通の人は決してそうではなく、むしろ毎日が月曜日になるおそれが極めて強いと思います。

 そこで、実際にサラリーマンを辞めて司法試験といういばらの道に戻った私が、毎日が月曜日になったという話をしたいと思います。

 

 

ニート扱いされたくないがために、休む分にならなくなる(対社会の問題)

 会社員であれば、休みの日は別に何をしても親や社会に何か言われる筋合いはないですし、誰の目を気にすることなく遊びほうけることも許されます。

 しかし、仕事を辞め無職なりフリーターなりになった人はそうではありません。

 

 実際には貯金で生活をしており親にほとんど迷惑をかけていない場合であっても、親や親せきの目は気にせざるを得ないですし、休みの日も勉強なり再就職のためになることをしなければいけない強迫感に襲われます。

 また、勉強や職探しにすごく頑張っていたとしても、一定以上の年齢で働いていないという一点だけで社会は欠陥のある人間とみなしてきます。

(女性は割とそうでもないかもしれませんが、女性は女性で「いい年して結婚もしない」と言われるのでこれまた大概の苦しさだと思います。)。

 

 クレジットカードも作れなくなったりしますし、下手すると中年男性なら犯罪者予備軍として見られてしまいます。 

 とにかく必死になって現状を打破しないといけないという危機感や、境遇や事情を理解することもなくレッテルを貼る社会への怒りに襲われるため、気を休めることすらできなくなるのです。

 

 

○危機感、不安から休めなくなる(対自分の問題)

 ガッツリ頑張った後はしっかり休まないと人の心身は持ちませんし、休みをとることは極めて重要です。

 しかし、仕事を辞めた人は、将来の不安からとても休める気にはなりません。

 

 本当に再就職できるのか、生涯賃金がどうなるか、結婚できないのではないか、子どもを授かれないのではないか、同級生が活躍しているのにどんどん離されていく、後輩にも追い抜かれていく、経験も積めず歳ばっかり重ねていく、これ以上何もできずに生きるのは嫌だという風にどんどん追い込まれていき、いくら疲労困憊していても心は休まりません。

 

 これ以上頑張っても効率が極めて悪いし休むべきという場合であっても、しっかり休むことができず、その結果、①頑張っていても疲れ切っているせいで結果が出ない→②結果が出ないので頑張るしかない→③①に戻るという悪循環が続いてしまうおそれが強まるのです。

 真面目で惜しいところまで行っているのに、上手くいかない浪人生が多いのもこれが大きな理由でしょう。

 

 

 私の場合は司法試験受験のために退職したというのがあるため、特に休むに休めなくなったというところが強いのでしょうが、おそらく試験のためでない退職の場合でも世間体や危機感や不安などから休めなくなるのは同じだと思います。

 実際、退職した他の方のブログを読んでみても、「辞めて1か月は幸せだったけど、将来のことを考えると仕事をしていたときと同じかそれ以上にキツくなった」という人が多いですし、私の場合は結構ブラックなところだったにもかかわらず1週間も幸せではありませんした。

 

 やはり仕事がない恐怖を知っていますし、お金ももらえないのに仕事よりハードなことをやらないといけないきつさを知っているので、幸福は1週間持ちませんでしたね。

 お金のなさ、世間の目、将来の不安は、毎日を月曜日に変えるのには十分すぎるものだと思います。

 

 まあ、給料もゴミで、社長も殺されないのが不思議なレベルのゴミ(ここがホンジュラス辺りなら間違いなく殺されていると思う)だったので、1マイクロたりとも後悔はしていませんけどね。

 

 

 仕事を辞めたいという人は少なくないでしょうが、浪人生の苦しみや、フリーターの苦しみをもうちょっと知ったうえで決断すべきだと思いますので、よければ下の記事なんかもご覧ください。