語られない闇を語る

司法試験、大学受験、労働問題、社会問題などを中心に、あまり語られていない・語りつくされていない闇について語っていこうと思います。苦難と失敗から得た知見を曝け出していく予定です。

大学生の中で一番勉強している層とその末路

 世間では、大学生はまるで勉強しない、特に文系は全然勉強しないというのが常識と化しています。
 確かに、統計を見ると、多くの大学生の勉強時間は小学生以下ですし、実際ほとんどの大学生、特に文系の学生があまり勉強していないのは確かでしょう。

 

 しかし、そういう世間の常識から完全にかい離した層がいます。

 それが、有名大学の法学部の法曹志望層です。

 大学生の中で最も勉強している人たちというと、医学部を思い浮かべる人が多いでしょうが、法曹を志望した彼らの努力のすさまじさと比べると、医学部での勉強ですら大したことないものになってしまうでしょう。※

 

 

 私もまさにこの層に入って間近で彼らを見ていたし、彼らと切磋琢磨したからわかりますが、この層は本当にやばいほど勉強をしています。

 「自分こそが社会をよきものに変える」、「この社会が抱えている問題を解決する」そういう熱すぎる熱意をもって日々とんでもない努力をしていました。


 一般的には、大学生の中で特にまじめに勉強するのは医学部と一部の理系層ぐらいという認識でしょうが、この司法試験を本気で受かろうとする人たちは一日中図書館を占拠していますし、当然のように一日12時間とか勉強します。試験前とか関係なくです。

 もうはっきり言って頭おかしいですよ!(褒め言葉)

 


 しかし、そんな彼らもみんながみんな報われるわけではありません。

 

 

 ある者はうつ病を患い、高校時代も大学時代もたいして勉強しなかった人たちより遥かに酷い条件で暮らしていたりする。

 試験を断念したものの、年齢がネックとなり他の分野への就職も上手くいかず、たいした給与も支払われることなくこき使われている。そんな状況に追い込まれてなお文句を言わずに、真面目に働いている。

 そんな人もいます。

 

 ある者は司法試験に合格できず、今でも苦しい日々を過ごしている。

 今年こそは思い何度も自分を奮い立たせてはいるが、上手くいかないまま時だけが過ぎた。

 そういう人は本当少なくないです。

 

 ある者は最後まで司法試験に合格できないまま終わってしまい、学生時代ろくに努力をしてこなかった人たちより低い賃金で働いている。

 

 

 どれだけ努力しても、どれだけ大学を出ていても、結果を出せないまま年を重ねてしまうと、良い職にありつくのは非常に難しいです。

 大学生に対して「熱心に勉強しろ」という人は多いですが、大学生の中で最も熱意をもって勉強している法曹志望者層のうち、少なくない割合が酷い状況に置かれているわけです。

 それを見ると、ただ安直に勉強しろというのはいかがなものかとよく思います。

(大学生に勉強しろという人は、法曹志望者などめちゃくちゃ勉強した人の実態など調査していないのでしょう。情報、知識を仕入れる努力を怠っているのです。そもそも、勉強してもまるで評価されないのに、勉強しろと言われても何言ってんだという話です。)

 

 

 上では、「ある者」と表記しましたが、私も似たような感じです。

 というか、書いた後気づきましたが、ニ番目は明らかに現在の私じゃないか!?

(これから先は重い話になります。アホなことを言っている記事ばかり読みたい方は、スルーしてください。)

 

 

 ちなみに、私はうつ病のせいで20代前半の記憶があまりありません。

 人生で最も楽しいかもしれない20代前半という時期を失ってしまった。

 勉強以外にも、やりたいことが山ほどあったのにほとんどが出来ずじまいに終わってしまった。

 死ぬほどつらいですが、それ以上に悔しい思いでいっぱいです。

 

 病気がなければとっくに司法試験に受かっていたかもしれないですし、司法試験に受からずとも公務員試験や民間企業への就職がうまくいっていた可能性はそこそこあるでしょう。

 それが、ブラック企業に入った末退職してしまったし、まだ司法試験に合格していない。

 

 幸いにもまだチャンスはありますが、ブランクはあまりに大きいものです。うつ病が甘えとか言っている人は頭おかしいですよ。記憶力も集中力も吹っ飛び、そのときの記憶が(私生活、趣味のこと含めて)ほとんどないほどの症状が甘えなわけがあるかという話です。解離性健忘を併発しているだけかもしれないけど

 あれだけの頑張りで積み上げてきたものはいとも簡単に消え去ってしまった。最終的に合格できるかも怪しくなってしまった。


 大学生の中で最も熱意をもって勉強している、やばいぐらい勉強した一人の人間の末路がこれだ。

 結局、司法試験のために退職しましたが、前の職での給料は時給換算で750円を下回っています。経験を積めると言えども、高校生のバイト以下ですね。
 

 「少年を大志を抱け」とは言われますが、安易に大志を抱いてはいけません。

 大志を実現するには、とんでもな努力だけでなく、素質や環境、運も重要となってきます。成功可能性をしっかり吟味しないといけませんし、綿密に計画を立て、ダメなときに採る手段を考えておかないといけません。

  まあ、それだけのことをしっかりやっていても、色々運が悪いと私のようになりますけどね。

 

 

※これだけ書くと「あんた、医学部のこと知らんやん」と言われそうですが、私の弟は医学部出身です。医学部の人も結構勉強しているでしょうが、司法試験をガチで受かろうとしている人たちの方が明らかに熱心かつ長時間勉強していましたね。