語られない闇を語る

司法試験、大学受験、労働問題、社会問題などを中心に、あまり語られていない・語りつくされていない闇について語っていこうと思います。苦難と失敗から得た知見を曝け出していく予定です。

おばさんはまだマシでおじさんの方がやばいかもしれない

 私がどうも納得いかない社会の風潮として、「おじさんになっても男はそこから。それに対して、おばさんになったら女は終わり」というのがある。

 何とも酷い風潮だし、仮に事実だとしてもあえて言わなくてええやろと思わざるを得ないが、そもそも本当におばさんになったらやばくて、おじさんになってもそんなにやばくないのだろうか。そこが個人的にはすごく疑問である。

 

 

 確かに、仕事という面ではおばさんの方が酷い状況だとある程度言えるかもしれない。
 男は見た目の魅力がなくなっても、仕事っぷりで自分の魅力を上げることができる所が大きい。
 それに対して、女はなかなかそうもいかない。男は女に若さとルックスを求めるものだし、日本では仕事なんかより子どもを産むことと見た目が評価されがちだからだ。

 仕事ができるかどうかは二の次三の次なのだ。現代社会においても、女が仕事で自分の魅力を高め、仕事で勝負するというのは難しいのが実情だろう(こんな社会であってはいけないとつくづく思うのだが。)。

 

 

 しかし、私なんかは、性的需要、社会からの扱いの辛辣さ、婚姻可能性の点を考慮して、おばさんよりおじさんの方がやばいとよく感じる。

 おじさんの方が可哀相で、労わらないといけない存在でないかと思う。
 そこで、今回は「おばさんはむしろまだマシ。おじさんの方がやばいかもしれない」という話をしようと思う。

 

 

・性的需要の話
 あるとき、50歳になったおじさんが私に語ってくれた。
 「女は30になっても40になってもなんだかんだで需要はある。君にはまだわからないだろうが、おじさんになったらそれぐらいの女もなかなか良いなと思えるようになるものなんだよ。10代20代と比べると需要が減るだけの話だ」
 「それに対して男はおじさんになってしまうと需要なんて当然ゼロだ。誰からも求められることなんてない。それどころか気持ち悪いと厄介者扱いだ。」と。

 

 ネットでは、「おばさんは男から求められなくなって哀れ」みたいな風潮がすごく強い。
 確かに、10代20代の女と比べるとそれは事実だろう。
 何といっても世の男達は若い女にやたら甘いからだ。
 そこらへんのおじさんを見ればわかるが、20代の女性に劇甘な人があまりに多すぎる。それに男は年齢を問わず、若い女に気に入られようと様々な形で女を喜ばせようと奮闘する。男という生き物はそれほどまでに若い女が欲しいのかと呆れてしまうレベルでだ。
 男はイケメンでも割と彼女がいなかったりするが、若い女はブスですら結構彼氏がいたりする。若い女が「この世をば我が世とぞ思う」と思うのも理解できるものだ。実際、統計を見ても恋人がいる率は圧倒的に女の方が高い。

20代未婚男性の40.7%が交際経験なし -「恋人がいる」はわずか22.1% | マイナビニュース

(最近は「子供も産め、仕事もしろ」と無理難題を突き付けてくる人が増えたので単純にそうも言えない部分はあるのだが。)

 

 それに対して、30代以上のおばさんになってしまった人に対しては、男もそれほどご機嫌取りをしなくなる。男からの需要はものの見事に激減する。男とは実に酷い生き物である。

 多くの人は、この露骨な需要の減り具合を見ているからこそ、「おばさんは哀れだ」的なことをよくいうのだろう。

 

 しかし、冒頭のおじさんのコメント通り、おばさんは歳をとっても、まだおじさん達から性的に需要がある。おじさんの性欲はそこまで衰えないようだし、30代でも40代の女性に対しても、おじさんは容赦なくセクハラをしたりする。おじさんというのは、若ければなおいいが、さほど若くなくても女が欲しいのだろう。

 デブスは置いとくとして、それなりの容姿をもった女であれば、30代前半になっても今までの価値が下がるだけでまだ男たちから需要は残っているものなのだ。30代後半、40代になるとさらに需要が激減するが、それでもまだ需要は残っている。同世代やそれ以上の男からはなんだかんだで一定程度の需要はある。

 

 それに対して、おじさんの需要はというと…大半の人がゼロか限りなくゼロに近いだろう。福山雅治のような例外もいないわけではないが数は少ない。
 人から性的需要があるというのは強みだし、需要が全くないのに比べるとまだ嬉しいものだ(ストーカーは気持ち悪いし怖いが。)。
 なのに、大半のおじさんにはそのような武器はない。若い頃ははがねのつるぎを持っていた人でも、おじさんになればせいぜいひのきのぼうを持っているぐらいになってしまったりする。
 それに対し、おばさんは、普通程度の容姿があればまだチェーンクロスぐらいは持っているかもしれない。容姿が良ければ、もっと強いはがねのむちぐらいまでもっているかもしれない。

 おじさんとおばさんでは需要の点で大きな違いがあるわけだ。

 

 

・社会的な扱い
 それに、性的な魅力が落ちたとしても、そもそも男は女には優しいものだ。

 男が男に酷い態度をとることは日常茶飯事だが、女に酷い態度をとる人はクズと言われ強く批判される。
 そのため、女に酷い態度をとる男は割合としてまだ少ない(男に対して酷い態度をとる男が多すぎるだけかもしれないが。)。女は歳をとっても男からまだ丁重に扱われる傾向にある。

 

 しかし、逆は真でない。男と違って、女はあわよくばと下心を持つ人はかなり少ないだろうし、女は男に優しくしろとは言われにくい。

 そのため、女は、若くて容姿がそれなり以上の男以外にはすぐに辛辣な態度をとったりする。
 比較的若い人でも容姿が整っていない男への扱いは悪いが、特におじさんともなると、年をとればとるほど禿げるし、脂っぽくなるし、毛むくじゃらになるし、顔もでかくなる。辛辣な言い方になるが、キモくなるし、受け付けなくなってしまう。
 若いうちはまだ大丈夫だった人でもおじさんになれば、容姿が整わなくなってしまうため、女から見て問題外のポジションに追いやられ迫害レベルの扱いになってしまったりするのである。


 男がおばさんになった女にも容赦するのに対し、女はおじさんになった男に容赦しない。平然と気持ち悪いと言ったり、害悪扱いをする。

 おじさんは経済的には強者であることが多いし、会社内の立場でも上の方にいるかもしれないが、社会の扱いという点では弱者~底辺なのである。まだおばさんの方が扱いはマシであることが多いだろう。

 

 

・婚姻可能性
 それに「30過ぎても男はこれからだし、男は余裕で結婚できる」というのは良く語られるが、統計を見るとそうでもない。むしろ30代後半40代ともなれば、男の方が結婚できていなかったりする。

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 女からすればおじさんになった男は容姿や見た目の点で問題外なことが多いし、男と違って異性が必需品なわけでもないことが多い。生活に困っていなければ無理に男を求めない人が少なくない。

 要するに男はさほど必要とされておらず、男が結婚したくても需要のなさからなかなかできないというのが婚姻率が低い理由だろう。


 男は40を過ぎても結婚相手さえ若ければ子供を授かることができるのは確かだし、その点男は恵まれているが、実際には40過ぎて結婚できる男などごくわずかである。それどころか35過ぎの段階でも既に厳しい。
 世間は、その僅かな男のである芸能人ばかり見ているせいで感覚が狂っているのだろう。事実と認識がかい離している。おばさんが厳しいのは確かなのだが、おじさんも同等かそれ以上に厳しいわけだ。
 

 

 以上の理由から、本当に哀れなのは、需要がほぼゼロとなり、社会的扱いも酷いおじさんの方ではないかと思うのです。
 さらに未婚の場合は、婚姻もおばさんと同等かそれ以上に難しいですからね。

 社会はもっとおじさんに優しくすべきだと思うのです。