結果発表まで4か月待たされるのをどうにかできないのか【司法試験】
司法試験は5月2週目に実施されますが、結果発表は9月上旬まで待たないといけないので、受験生は4か月近くも生きた心地がしない状態を味わい続けます。※1
前回の記事↓とは違って、今回は完全に単なる愚痴ですが少しは愚痴らせてください。
司法試験の論述は1人当たり8科目あり、だいたいの受験生は1科目辺りA4枚用紙5,6枚分は書きます。7,8枚書く人も全く珍しくありません。
そして、短答試験に合格し、論文試験の採点対象となるのは去年で約5300人です。今年は受験生自体が減ったので、5000人ぐらいでしょうか?
科目ごとに採点者は分かれているとはいえ、5000人が書いた合計25000枚~30000枚の答案を採点しないといけないわけでして、とにかく論文試験の答案量は多いのです。
数が半端ないこともさることながら、採点は正確・平等でないといけません。
大学受験のように答えのパターンがごくわずかに絞られているわけではなく、人によっていろんな説を取りますし、いろんな理論を展開しています。
そんな多種多様すぎる答案を公平に採点しないといけないわけでして、もう採点は大変とかいうレベルを超えていますよ。
夏の暑い時期に5000人もの答案を正確に読まないといけないなんて完全に苦行ですからね。憲法18条(奴隷的拘束及び苦役の禁止)違反の可能性までありますよ!
しかも、受験生は常に時間に追われていますし、必死になりすぎて、後半の方は読むのも難しいぐらい汚い字になっていることは多々ありますからね。どう頑張っても読めないのは受験生の自己責任ですが、汚いだけで読める字は読まないとダメなわけで、採点者の方には頭が下がる思いでいっぱいです。
時間がかかるのは仕方がないことだとは重々わかっていますが、それでも4か月というのはあまりに長すぎる!
どうしようもないと言っても文句を言いたくなるレベルです。
早く結果を発表してくれれば、不合格であっても、来年も司法試験を続けるか、他の進路に切り替えるかの判断を素早くできますし、早い段階で切り替えができますからね。
早く事実を受け止めて、早期に再スタートを切られるようにすれば、受験生のレベルは上がりますし、それが合格者のレベル及び法曹界の質の向上にもつながるのではないでしょうか。
それに、不合格とすぐにわかっていれば、12月末までの契約期間で働くことで受験費用をしっかり溜めることもできます。
お金に困っている受験生としては、これは大きいです。
あと、発表を早くしてくれれば、公務員試験も受けやすく受かりやすくなります。
「司法試験受かったらどうするんですか(威圧)」という質問に迷わずこたえられるようになりますからね。
人事の方も、受かったら司法修習に行くような人を安易に採用できません。仮に受験生がすごく優秀な人材であったとしても、司法試験に合格すれば内定を蹴って修習に行くわけです。
採用に慎重になり、また、採用を回避することは当然あるでしょう。※2
司法試験不合格とあらかじめわかっていれば、採用されて公務員として活躍した人も少なからずいたかもしれないのに、そういう人を有効活用できなくなっている現状があるのです。
あとは前回の記事で述べた通り、ニート期間を減らせるというのも強みです。
優秀な人材を半ニート状態にさせるのは国家の損失です。
まあ、いろいろと述べましたが、あまりに答案数が多いのでこればかりはどうしようもないですね。
いや、ここは思い切って採点をおおまかかつ甘めにして、3000人ぐらい合格させるようにしませんか?これなら私も合格できる可能性は高そうだ。
とりあえず、受験生の方はこれからの日々を有意義に過ごすことを心がけて、発表日の9月6日を待ちましょう。
発表日は「苦労(96)の末受かる」と覚えましょう。
「さんざん苦労したのに落ちるじゃないの?」と思った人は表に出なさい。
※1:短答落ちの方は6月上旬で死亡宣告がなされます。これはこれで精神的にキツイものがあります。
※2:このご時世ですので、司法試験がダメなら公務員になるという人は少なくないです。
しかし、国家公務員各種や県庁所在地の市役所、県庁などは司法試験合格発表前に選考を終わらせてしまうのです。司法試験受験生は、合格発表待ちの状態で選考に臨まなければいけません。
合格不合格がはっきりした状態で選考に臨めるのは、C日程やD日程ぐらいですかね。