語られない闇を語る

司法試験、大学受験、労働問題、社会問題などを中心に、あまり語られていない・語りつくされていない闇について語っていこうと思います。苦難と失敗から得た知見を曝け出していく予定です。

制服なんてズボンとスカートの自由選択でいい

 数日前に、女子の制服でズボンを選ぶことができる学校の話がネット上で話題になりました。


 この学校でトランスジェンダーへの配慮を理由としてそうしたようですが、そういう理由抜きにしても私自身は長らくズボンかスカートなんかなんて自由でいいだろと思っていた人間なので、その話をしたいと思います。

 

 

○好まない格好を無理にさせるべきではないのでは?

 普段の生活ではあまりスカートをはかない女子は割と多くいますし、中には全くと言っていいほどスカートをはかない人もいます。

 スカートを好まず、できるだけはかないようにする人も一定程度いますし、中には私の妹のように、大学生になるまで1度たりとも自分の意思でスカートをはいたことがないほど忌み嫌っている人までいたりします。

 

 服装は自分のアイデンティティーを示す象徴的なところがありますし、わざわざ好まなかったり嫌っていたりする服装をさせるのもどうかという話です。

 ただでさえ学生は制服着用を強要され、髪型や髪の長さ、髪の色も制限が加えられ個性を奪われるわけですから、せめてスカートかズボンか選ぶ権利ぐらいは与えて、より良い学校生活を送れるように配慮すべきではないでしょうか。

 

 

○スカートでなければならない理由も別にない

 そもそも、ズボンでなくスカートでないといけない合理的な理由があるのでしょうか。

 「とりあえずビール」的な発想で、とりあえず女子はスカートでええやろという流れで、男子はズボン女子はスカートとなっているだけな気がしてなりません。

 

 男女で制服に区別を設けるべき合理的理由はあまり考えられませんし、女子がズボンをはいたところで女子生徒の脚を見たがっている残念な男子が悲しがるぐらいで、特に多いな問題が生じることもないでしょう。

 

 まともな社会であれば、自由を制限するにはそれ相応の納得いく理由が必要なはずですし、合理的な理由がない以上はズボンかスカートかなんて自由選択にすべきではないでしょうか。

 

 

○スカートを好まない理由は人それぞれ

 上の記事で挙げられているようなトランスジェンダーの子にとっては、スカートを穿かされるなんて恥辱だったり屈辱だったりするわけです(男性の方であれば、自分がスカートを穿かせられると思ったらどういう思いをするのか考えれば、すぐわかるでしょう。)し、多大な苦痛を受けることを考えれば制服を自由選択させるだけの合理的な理由があるでしょう。

 

 そうでなくても、思春期の頃は性的変化に気持ちがついていかないような子がいるわけで(歌手のCoccoさんがこのタイプらしい)、ガーリッシュな服装を嫌う人は少なくないです。性同一性障害や性別違和に分類されなくても、多大な苦痛を受ける人はいるわけで、そういう人にとっても自由選択を認める必要性は高いのです

 

 それに、私の妹のように風貌があまりに男っぽいせいであまりにもスカートが似合わなくて苦しむ人もいるのです。

 制服を着ているところを見られて「女装かよw」と笑われたり、小学生に「お前女だったのか!?騙したな!」と言われたりする人の身にもなってみてください。

 そんな悲しく辛い思いをする子も語られないだけでいるわけですし、スカートを強制するようなことは避けるべきです。

 

 それに中には足に傷や痣があったり、やけどの痕があったりしてそれを見られたくないみたいな人もいます(現に私も足にやけどの痕があります)。

 

 どこまでがくみ取るべき合理的な理由かはわかりませんが、人それぞれいろんな事情を抱えているわけですし、一般論では大したことがなくても本人にとってはとんでもなく重大な理由であることもあります(「足が太くて見られるのが嫌!」とかはそこまで合理的な理由ではないかもしれませんが、個人的には思春期なんだからそういう思いにも配慮しろよと思います。)、

 いちいちどういう理由を詮索して個別にズボンの許可を出すのもなんですし、いっそのこと完全自由選択にして、ズボンがいい人はズボンを穿けばよいとすれば綺麗に物事は解決するのではないでしょうか。

 

 

○社会人ですら自由選択の流れが強い

  OLは当然スカート着用という時代もあったでしょうし、今でも女性の制服はスカートという会社や組織はあるでしょうが、今や就職活動の時でもパンツルックの人が増えていますし、会社でもパンツとスカートどっちでもよいとしているところも増えていると思います。

 

 学校は社会人育成の場所みたいなところがあり、良き社会人になるため学生時代から社会人に合わせて格好も規制するところがありますし、社会人の服装が自由になってきている以上、学校でもズボンとスカートは個々人好きに決定すればよいのではないでしょうか。

 

 

○冬寒いのにスカートしか選択肢がないのは拷問でないか

  個人的に「寒くないんか」といつも思っていますが(絶対寒いよね)、冬にスカートでなければいけないというのはあまりひどいものです。

 タイツなどで多少は防寒対策ができるのでしょうが、やはりズボンの方が防寒に優れているでしょうし、何故めちゃくちゃ寒い中女子に可哀相な目に遭わせるんだという話です。

 おしゃれのために寒くてもスカートという子は自己責任ですが、「寒さ対策が優先。(学ランとかまで着るかはさておき)冬場は男子と同様ズボンにさせて」と思う子の意思は尊重すべきでしょう。 

 

 

○まとめ

 以上のことを考えてみると、性同一性障害とか性別違和とか関係なく、自由選択にしたら救われる人が増えますし、より良い学校生活を歩める人が多くなるんじゃないかと思います。

 

 まあ戸籍上の性別通りの制服を着ることとなって死のうかと思った私なんかは、仮に自由選択だったとしても、偏見をおそれてみんなと合わせざるをえなかったと思いますし、結局トランスジェンダーへの配慮といっても、肝心のトランスジェンダーについては一部のFtM(体が女で精神が男)しか救われないんですけどね。