語られない闇を語る

司法試験、大学受験、労働問題、社会問題などを中心に、あまり語られていない・語りつくされていない闇について語っていこうと思います。苦難と失敗から得た知見を曝け出していく予定です。

試験直前や試験中に結果のことを考えてはいけない

 受験界でよく言われることとして、「試験前にダメだったらどうしようなどと考えてはいけない」、「試験が数日間ある場合に終わった科目のことを考えたり、解答を確認していはいけない」ということがあります。

 しかし、先人達が何度も繰り返し注意を促しているにもかかわらず、その禁忌を犯してしまう人はどうも少なくなさそうです。

 センター試験の1日目終了時に予備校の解答をつい見てしまったという人はそれなりの数いることでしょう。

 

 しかし、ただダメと言われるだけではつい手を出してしまうのが人間の性なので、どうしてダメなのかについて述べたいと思います。

 

 

○不安を招き集中力が削られる

 試験前はどうしても不安になるもので、結果が芳しくなかったときのことを考えがちですが、考えれば考えるほど不安は増してくるものです。 

 また、試験が数日ある場合、どうしても終わった科目の解答のことが気になるとは思いますが、終わった科目のことを考えたり実際に解答をみたりすると、「○○がまるでできていなかった」、「このままで落ちてしまう。やばい」というように不安があおられてしまうおそれが非常に強いです。

 

 不安な状態が続きますと、翌日以降の試験のための見直しや復習に力が入らないという事態になりがちですし、試験中も危機感や恐怖・不安で集中力を削られてしまいかねません。

 そうなると、さらに失点を重ね、不合格となる確率を上げてしまうわけです。

 

 私の周りにも余計なことを考えすぎて、夜眠れなくなり睡眠時間が1時間しか取れなかったという人もいましたし、できなかったところを悩みすぎて勉強が手につかなくなったという人もいました。

 終わってみれば惜しいところで不合格だったので、コンディションさえ整えていれば合格できていたかもしれないのにもったいないことをしたものです。

 

 

○よかったらよかったで慢心を招くおそれもある

 ただ、よくできていたのであれば安心できるため、別に終わった科目のことを考えたり解答を見てもよいのでないかという意見もあると思います。

 しかし、よかったらよかったで慢心して適度の緊張感を保てなくなる人がいますし、テンションが上がりすぎると細部に注意が行き届かなくなり、細かいところでミスを連発するおそれもあります。

 

 なので、あまり気分を乱高下するおそれのあることはそもそもしないのが無難だと思います。

 ただでさえ試験のときは興奮状況になりがちでミスしやすい環境になっていることも多いのですから、さらにミスを誘発しやすい精神状況にもっていくべきではないと思います。

 

 

○単純に時間がもったいない

 あと、終わった科目のことに労力を注いでも試験の点数は1点も上がりません。

 それならば、翌日以降の科目の勉強をして、1点でも多く点数が取れる確率を上げ、合格確率を少しでも上げる方が得策でしょう。

 

 合格するには試験中に覚えるべきことを覚えていればよいのですから、直前期に詰め込んで試験が終わった後全部忘れてもいいわけです。

 1か月たったら忘れることでも1日2日ぐらいであれば記憶を保てる人は多いでしょうし、とにかく直前期に少しでも多く覚えるべきことを詰め込んでおくべきでしょう。

 

 司法試験の上位合格者でも、「直前期にめちゃくちゃ勉強したから短答で高得点をとれたのであって、普段こんなにとれるわけがない。」と言っていたりしますし、直前の復習は極めて大事でしょう。

 1年前に勉強したことは忘れがちですが、直前期の勉強は試験まで記憶が残りやすく、コスパは最高です。ただでさえ微差で結果が変わる試験では(下記事も参照)、直前期にしっかり復習しない手はないでしょう。

yamifuka.hatenablog.com

 

 

 他にも理由を挙げようと思えば挙げられますが、とにかくこの3点ぐらいでも頭に入れておけば、先人たちが犯した過ちを自分もやってしまうというおそれは激減すると思います。

 失敗は成功の母と言いますが、是非とも他人の失敗を糧にすべきです。

 

 世の中には、次の科目の勉強をしようとしているのに、終わった科目のことをやたら喋りかけてくる迷惑な人がいますが、そんな人は(試験が終わるまで)友人でもなんでもないので無視するに限ります。

 とにかく試験が終わりきるまでは、余計なことは考えずいかにして1点でも多くとれるのかを追求してください。

 

 結果のことをとやかく考えるのは、サッカーでいえばPK前に「外したらどうしよう」と悩みこむようなものです。そんな風に悩む人はPKを外す確率がおそらく高いでしょう。

 無駄に悩んでいる暇があれば、少しでも敵を分析するなどよい結果がでるための策をとるべきです。